心許ない
「薄着では心許ない」などのように使う「心許ない」という言葉。
「心許ない」は、訓読みで「こころもとない」と読みます。
「心許ない」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「心許ない」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
心許ないの意味
「心許ない」には次の意味があります。
・気づかわしい。頼りなくて不安だ。(出典:大辞林 第三版)
「心許ない」を分かりやすく言うと「対象が不十分であるために安心できず、そわそわするようす」を言います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・邸宅の警備をしている人員だけでは心許ないようにリディアにも思えた。
(出典:谷瑞恵『伯爵と妖精 第09巻 女神に捧ぐ鎮魂歌』)
・胸のあたりで、声は聞えたようであるが、口へ出たかどうか、心許ない。
(出典:泉鏡花『悪獣篇』)
・仲間というには心許ないのですが、それでも共闘はできるはずですよね。
(出典:谷川流『涼宮ハルヒの驚愕(前)』)
・ようやく戻ってきた携帯電話の文字は、妙に心許ないものに見えた。
(出典:虚淵玄『沙耶の唄 離別エンド』)
・そのためにはシステムの出力が今日現在の五十パーセント強というのでは心許ない。
(出典:富野由悠季『機動戦士ガンダムⅢ』)
類語
・心細い(こころぼそい)
意味:頼りなく不安である。(出典:大辞林 第三版)
・危なっかしい(あぶなっかしい)
意味:いかにも危なげな感じがする。見ていてはらはらする。(出典:大辞林 第三版)
・覚束ない(おぼつかない)
意味:気がかりだ。不安だ。心細い。頼りない。もどかしい。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・不確か(ふたしか)
意味:たしかでないさま。あやふやなさま。(出典:大辞林 第三版)
・胡乱(うろん)
意味:確かでないこと。真実かどうか疑わしいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)