心を砕く
「あれこれ心を砕く」などのように使う「心を砕く」という言葉。
「心を砕く」は、訓読みで「こころをくだく」と読みます。
「心を砕く」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「心を砕く」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
心を砕くの意味
「心を砕く」には次の意味があります。
・いろいろと気を遣う。心配する。(出典:デジタル大辞泉)
気を遣ったり、心配したりする心労を「心が砕けるさま」にたとえた慣用句です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・手仕事をする者はいつも眼の前にある物について心を砕いている。
(出典:小林秀雄『考えるヒント 3』)
・私のために、それほど心を砕いてくれたとは知りませんでした。
(出典:フォス『日本の父へ』)
・事実、正夫は、その問題に関しては、それ程心を砕いていなかったのだ。
(出典:阿久悠『瀬戸内少年野球団』)
・ 今あたしは、まんまとこの地で後輩を育てようと、日々心を砕いている。
(出典:誉田哲也『武士道セブンティーン』)
・ 転勤の苦労の中でひたすら子供にだけはつらい思いがないよう心を砕いてきた。
(出典:沖藤典子『転勤族の妻たち』)
類語
・気を遣う(きをつかう)
意味:心配する。あれこれ心遣いをする。(出典:大辞林 第三版)
・配慮(はいりょ)
意味:心をくばること。他人や他の事のために気をつかうこと。 (出典:大辞林 第三版)
・気配り(きくばり)
意味:あれこれ気を使うこと。手抜かりがないように注意すること。心づかい。配慮。(出典:デジタル大辞泉)
・工夫(くふう)
意味:よい方法や手段をみつけようとして、考えをめぐらすこと。また、その方法や手段。(出典:デジタル大辞泉)
・知恵を絞る(ちえをしぼる)
意味:懸命に考えてよい意見を出そうとする。 (出典:大辞林 第三版)