御三家
「芸能界の御三家」などのように使う「御三家」という言葉。
「御三家」は、音読みで「ごさんけ」と読みます。
「御三家」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「御三家」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
御三家の意味
「御三家」には次の意味があります。
1徳川将軍家の一族である尾州、紀州、水戸の三家をいう。
2ある分野で有力な三つの存在。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
御三家の意味①「徳川御三家」
「御三家」の一つ目の意味「徳川御三家」です。
徳川家康の直系一門のうち、尾州、紀州、水戸の3家を指します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・御三家の紀州、同席の小田原がともに京都政府に恭順の意思を表明した。
(出典:白石良夫『最後の江戸留守居役』)
・八代将軍・吉宗も、さすがに、御三家へ対して気が引けたのであろう。
(出典:池波正太郎『剣客商売 10 春の嵐』)
・正式な役職はないが、御三家に匹敵する将軍補佐の立場を与えられていた。
(出典:沖方丁『光圀伝』)
類語
・御三卿(ごさんきょう)
意味:徳川将軍家の一族で、田安・一橋・清水の三家をさす。田安は八代将軍吉宗の子で宗武、一橋は同じく宗尹(むねただ)、清水は九代将軍家重の子で重好に始まる。
(出典:デジタル大辞泉)
・御家門(ごかもん)
意味:江戸時代においては、親藩の中で、特に徳川将軍家の一族および徳川家康の兄弟の家系の大名家、旗本家を指して言う。御家門は家康の元の姓である松平姓を名乗ることを許された。
(出典:ウィキペディア)
・御一家(ごいっか)
意味:足利将軍家の同族の中でも征夷大将軍継承権を有し、室町幕府においては管領と同格もしくは上の家格として扱われた吉良氏・渋川氏・石橋氏のこと。ちなみに、徳川御三家はこれを参考にした制度とする見方もある。
〈一部説明追加〉(出典:ウィキペディア)
御三家の意味②「有力な三つの存在」
「御三家」の二つ目の意味「有力な三つの存在」です。
①から転じた意味で「特定の分野で有力な三つの存在」を指します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・高校だって御三家といわれるところだ。
(出典:奥田英朗『ララピポ』)
・鬼ヶ淵村を実効支配してきたのは御三家と呼ばれる3つの旧家だ。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 2 綿流し編』)
・大昔から、村の決め事は御三家が合議して決めるんだといわれてます。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 2 綿流し編』)
類語
・四天王(してんのう)
意味:ある部門や臣下・弟子などの中で、最もすぐれている者四人の称。
(出典:デジタル大辞泉)
・ビッグスリー(Big three)
意味:ある分野のうち頂点の、あるいは代表的なライバル関係である三者を総称していう語。
(出典:ウィキペディア)
・強者(きょうしゃ)
意味:強い者。他にまさる力や権力をもつ者。
(出典:デジタル大辞泉)