徒労
「徒労に終わる」などのように使う「徒労」という言葉。
「徒労」は、音読みで「とろう」と読みます。
「徒労」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「徒労」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
徒労の意味
「徒労」には次の意味があります。
・骨折って働いても役に立たないこと。無益な労苦。(出典:大辞林 第三版)
無駄な苦労、という意味で使われることが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あてもなく歩きまわることに、さすがに徒労を覚えはじめていた。
(出典:勝目梓『その死を暴くな』)
・けれどもこの徒労感はどういったらいいのだろうか。
(出典:林真理子『野ばら』)
・しかし彼のなし得る凡ては残酷な運命に対して全くの徒労に帰した。
(出典:夏目漱石『道草』)
・冷静に話を聞くつもりだから、なんとか会えないかと言ってみたが、徒労に終わった。
(出典:宮部みゆき『龍は眠る』)
・それが徒労なのは明らかだった。
(出典:斎藤栄『まぼろしの完全犯罪』)
類語
・無意味(むいみ)
意味:意味のないこと。役に立たないこと。また、そのさま。無意義。(出典:大辞林 第三版)
・無駄(むだ)
意味:しただけの効果や効用のないこと。役に立たないこと。また、そのさま。無益。(出典:大辞林 第三版)
・無駄足(むだあし)
意味:わざわざ行ってもなんの役にも立たないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・焼け石に水(やけいしにみず)
意味:〔少々水をかけても冷やせないことから〕努力や援助がわずかで効果が上げられないこと。(出典:大辞林 第三版)