後生大事
「後生大事に持つ」などのように使う「後生大事」という言葉。
「後生大事」は、音読みで「ごしょうだいじ」と読みます。
「後生大事」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「後生大事」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
後生大事の意味
「後生大事」には次の意味があります。
・常に心をこめてつとめること。物事を大切に保持すること。また、大げさに慎重なさまをからかっていうこともある。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「後生大事」は「宝物のように大事に物事を抱え込むこと」をあらわします。
「後生大事に持つ」は物事を「宝物のように大事に抱え込んで持つ」という意味となります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その中には今まで後生大事に抱えてきたものもあったはずだ。
(出典:牧野修『だからドロシー帰っておいで』)
・信じている気配はないのにいついっても彼はそれを後生大事にかかえこんでいた。
(出典:開高健『青い月曜日』)
・机の上には、女将が後生大事にしている銭箱が置かれていた。
(出典:坂東眞砂子『山妣』)
・ぬいぐるみは、後生大事に、老人の胸にかかえ込まれていた。
(出典:赤川次郎『おやすみ、テディ・ベア 下』)
・みんな、おんぼろ時計を後生大事にしててさ。
(出典:半村良『幻視街』)
類語
・虎の子(とらのこ)
意味:大切にして手離さないもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・秘蔵(ひぞう)
意味:大切にしまっておくこと。秘して所蔵すること。珍重して大切に扱うこと。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
・筐底に秘す(きょうていにひす)
意味:人に見られないように、箱の奥深くにしまっておく。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・大切(たいせつ)
意味:丁寧に扱って、大事にするさま。(出典:デジタル大辞泉)
・大事(だいじ)
意味:価値あるものとして、大切に扱うさま。(出典:デジタル大辞泉)