後ろ指を指される
「悪いことをして後ろ指を指される」などのように使う「後ろ指を指される」という言葉。
「後ろ指を指される」は、訓読みで「うしろゆびをさされる」と読みます。
「後ろ指を指される」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「後ろ指を指される」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
後ろ指を指されるの意味
「後ろ指を指される」には次の意味があります。
・後ろから指さされて、そしられること。陰で人の悪口を言われること。(出典:デジタル大辞泉)
南北朝時代の争いについて述べた書物「義経紀」に由来する慣用句です。「」もともとは「当人の居ないところで悪口を言う」という意味でしたが、時代の流れとともに「他人から反感を買う」という意味も含まれるようになりました。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・言っておくが俺は誰にも後ろ指を指されるようなことをした記憶もなく、事実もない。
(出典:谷川流『涼宮ハルヒシリーズ 9 涼宮ハルヒの分裂』)
・誰かに後ろ指を指されるようなことなんかしたこともない。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 8 祭囃し編』)
・「あの人は迷い箸をするのよ」 といって世間に後ろ指を指される。
(出典:赤瀬川原平『優柔不断術』)
・重労働、低賃金、世間から後ろ指を指されるっていうのがあるからね。
(出典:金益見『ラブホテル進化論』)
・リュシーは、人々から自分や娘たちが後ろ指を指されることを何よりも恐れただろうし、それをさけるためには自ら卑下するほうを選んだ。
(出典:竹下節子『パリのマリア』)
類語
・中傷(ちゅうしょう)
意味:ありもしないことをわざと言いたてて、他人の名誉を傷つけること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・非難(ひなん)
意味:人の欠点や過失などを取り上げて責めること。(出典:デジタル大辞泉)
・誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)
意味:根拠のない悪口を言いふらして、他人を傷つけること。(出典:デジタル大辞泉)
・謗り(そしり)
意味:そしること。また、その言葉。(出典:デジタル大辞泉)
・罵倒(ばとう)
意味:激しくののしること。ひどい悪口を言うこと。罵殺。(出典:精選版 日本国語大辞典)