影法師
「影法師を踏む」などのように使う「影法師」という言葉。
「影法師」は、「かげほうし」と読みます。
「影法師」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「影法師」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
影法師の意味
「影法師」には次の意味があります。
・光が当たって、障子や地上などに映る人の影。(出典:デジタル大辞泉)
影を擬人化した言い方になります。
特に影絵を指して用いることもあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・悪い事をしたものなら頭の上に黒い影法師が口をあいているからすぐわかる。
(出典:宮沢賢治『双子の星』)
・しかもその魂を捉えている手は影法師と同様の力のない手である。
(出典:夢野久作『暗黒公使』)
・一本一本がまるで太い円柱ほどもあろうという、巨大な指の影法師である。
(出典:横溝正史『花髑髏』)
・影法師が道に長く伸び、さらに家並みの塀やガラス戸にまで伸びている。
(出典:色川武大『花のさかりは地下道で』)
・危険の影法師を作り上げて、いやになったときにそれを消していたまでだ。
(出典:石川淳『焼跡のイエス・処女懐胎 他』)
類語
・シャドウ(shadow)
意味:影の部分。陰影。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・シルエット(silhouette)
意味:影。影法師。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・冥暗(めいあん)
意味:暗いこと。くらやみ。(出典:デジタル大辞泉)
・人影(ひとかげ)
意味:物に映った人の影。(出典:デジタル大辞泉)
・孤影(こえい)
意味:ただひとりで、ものさびしそうに見えるかげ、または姿。(出典:精選版 日本国語大辞典)