張本人
「この問題の張本人」などのように使う「張本人」という言葉。
「張本人」は、音読みで「ちょうほんにん」と読みます。
「張本人」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「張本人」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
張本人の意味
「張本人」には次の意味があります。
・事件の起こるもとをつくった人。首謀者。張本。(出典:デジタル大辞泉)
「張本人」をわかりやすくいうと、解決しなければいけないことが起きたとき、その原因をつくった人のことです。
そのほかには悪いことを計画したりおこなったりした「中心的な人物」を表すこともあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そして計画の張本人を、あなたが信頼するようにお膳立てしたのです。
(出典:クリスティ/小西宏訳『パーカー・パイン2』)
・家庭を壊した張本人の真意を知りたくて、彼女を捕まえようとしている。
(出典:東野圭吾『殺人の門』)
・きみが、ぼくをこのけがらわしい陰謀の張本人だと思ってるのはわかる。ひとりにするよ。
(出典:タニス・リー『銀色の恋人』)
・自分を今の状況に追い込んだ張本人はこの男なのだと考えるべきだった。
(出典:東野圭吾『殺人の門』)
・その人物はこの事件を最初に私のところに持ってきた張本人なのだから。
(出典:上遠野浩平『わたしは虚夢を月に聴く 校正6-3-15』)
類語
・巨魁(きょかい)
意味:頭目。首領。ふつう、悪者の頭領をいう。(出典:デジタル大辞泉)
・首謀(しゅぼう)
意味:中心となって悪事、陰謀などをくわだてること。また、その人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・元凶(げんきょう)
意味:悪党の中心人物。悪者のかしら。転じて、諸悪の根源。(出典:デジタル大辞泉)
・梟雄(きょうゆう)
意味:残忍で勇猛であること。あらあらしくて強いこと。また、そのような人。主として、悪者などの首領、かしらをいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・当事者(とうじしゃ)
意味:直接その事、また、事件に関係する者。(出典:精選版 日本国語大辞典)