平穏
「平穏な生活」などのように使う「平穏」という言葉。
「平穏」は、音読みで「へいおん」と読みます。
「平穏」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「平穏」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
平穏の意味
「平穏」には次の意味があります。
・変わったこともなく、おだやかなこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「平穏」は人に対してではなく、穏やかで静かな状況や状態に対して使います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それでも神経の平穏な時は故郷の家の様子が俤おもかげに立って来るに過ぎない。
(出典:森鴎外『山椒大夫・高瀬舟』)
・ただ平穏に日々を過ごし、家と土地とを管理してゆくだけでございます!
(出典:フーリック/大室幹雄訳『中国迷路殺人事件』)
・だから俺は、学校にいる間だけでも静かな平穏を味わおうと心に決めた。
(出典:奈須きのこ『歌月十夜-18 遠野家多妻物語』)
・このまま生活費を送り続けることで平穏無事であれば、その方がよかった。
(出典:川上宗薫『赤い夜』)
・普通なら平穏無事に終えられそうな幸福な一日の始まりと誰もが思っただろう。
(出典:池上永一『テンペスト2 花風の巻』)
類語
・穏やか(おだやか)
意味:静かでのどかなさま。安らか。(出典:デジタル大辞泉)
・平静(へいせい)
意味:おだやかで静かなこと。静かに落ち着いていること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・安穏(あんおん)
意味:心静かに落ち着いていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・和やか(なごやか)
意味:ものやわらかなさま。穏やかなさま。(出典:デジタル大辞泉)
・平安(へいあん)
意味:やすらかで変わったことのないこと。無事平穏なこと。(出典:デジタル大辞泉)