常套
「常套文句」などのように使う「常套」という言葉。
「常套」は、音読みで「じょうとう」と読みます。
「常套」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「常套」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
常套の意味
「常套」には次の意味があります。
・きまりきった、または、ありふれたやり方。(出典:デジタル大辞泉)
わかりやすく言うと、接客業などでのお客様に対する接客法などの形が決まっているものに対して使う言葉になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・体当たりを食わせる前に、常套的だけど儀式というものが一応あるんだ。
(出典:MASKMAN『ボヘミアンガラス・ストリート』)
・人間が火の掠奪をし合ったことから端を発した科学のこれが常套の手段である。
(出典:横光利一『スフィンクス(覚書)』)
・人間のうちにある真実の正しさを、皆外面的な常套で被おうとして居る。
(出典:宮本百合子『日記』)
・会話における常套文句のすべては慣習化されたものといってよい。
(出典:山口昌男『道化的世界』)
・幻想小説に夢がモチーフとなるのは常套でもあるが、二重の夢とは珍しい。
(出典:澁澤龍彦『高丘親王航海記』)
類語
・慣例(かんれい)
意味:繰り返し行われて習慣のようになった事柄。(出典:デジタル大辞泉)
・恒例(こうれい)
意味:いつもきまって行われること。多く、儀式や行事にいう。(出典:デジタル大辞泉)
・規律(きりつ)
意味:人の行為の基準として定められたもの。おきて。(出典:デジタル大辞泉)
・通例(つうれい)
意味:その社会での一般のならわし。通常のやり方。(出典:デジタル大辞泉)