市井
「市井の人」などのように使う「市井」という言葉。
「市井」は、音読みで「しせい」と読みます。
「市井」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「市井」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
市井の意味
「市井」には次の意味があります。
・人が多く集まり住む所。まち。ちまた。(出典:デジタル大辞泉)
中国古代で「井戸」に人が集まり「市」ができたことが「市井」の由来とされています。
「いちい」と読み間違いやすいですが「しせい」と読みます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・市井の人の日常の生活をユーモアを交えて描いているのが特徴である。
(出典:渡部昇一『新常識主義のすすめ』)
・正体を隠して市井の動きを探る役目の者が江戸には昔から何十人と配置されている。
(出典:高橋克彦『だましゑ歌麿』)
・彼の愛している女は、兄には市井の女といったけれど、遊女なのであった。
(出典:山田風太郎『忍法女郎屋戦争』)
・もはや葉子はこの事件にたまたま巻き込まれた市井の人間のひとりではなかった。
(出典:大石圭『自由殺人』)
・たとえばひとりの民草として市井に暮らすことを己に課したこともあった。
(出典:鈴木大輔『ご愁傷さまニノ宮くん 08』)
類語
・市街(しがい)
意味:多くの人家や商店が立ち並んでいる地域。(出典:大辞林 第三版)
・巷(ちまた)
意味:世間。世の中。 (出典:大辞林 第三版)
・目抜き(めぬき)
意味:特に目立つこと。また、そのような場所。(出典:大辞林 第三版)
・都市(とし)
意味:人口が集中する地域。(出典:大辞林 第三版)
・街(まち)
意味:人口が密集し、家屋の立並ぶ地域。(出典:精選版 日本国語大辞典)