左官
「左官の仕事をしている」などのように使う「左官」という言葉。
「左官」は、音読みで「さかん」と読みます。
「左官」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「左官」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
左官の意味
「左官」には次の意味があります。
・(宮中の修理に、仮に木工寮の属(さかん)として出入りを許したところからいう) 壁を塗る職人。かべぬり。塗大工。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「左官」をわかりやすく言うと「壁を塗ることを仕事としている人」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・今夜吉治が怪我をしてしまったため、明朝は左官が一人足りなくなる。
(出典:海野十三『東京要塞』)
・大工や左官が卑しい者だといっていると、誰もそれになるのを嫌がる。
(出典:新渡戸稲造『教育の目的』)
・大工とか左官とかの腕に職のある者は、それをいかして仕事をする。
(出典:星新一『殿さまの日』)
・隣りの通りのビルの建築現場で働いている三人の左官が、休憩にきた。
(出典:シムノン/長島良三訳『メグレと殺人者たち』)
・そうとも知らず家内のある者がこの絵を見て「大工か左官のような顔だ」といった。
(出典:寺田寅彦『自画像』)
類語
・大工(だいく)
意味:主として木造の家屋などを建てたり、修理したりする職人。また、その仕事。(出典:デジタル大辞泉)
・宮大工(みやだいく)
意味:社寺や宮殿などの建築を専門に行なう大工。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・鳶職(とびしょく)
意味:江戸時代に鳶口をもって普請にたずさわり,大木,大石を挽 (ひ) き立てた職人。現代では建築物の建て方,足場組立て,杭打ち,矢板打ち,建物の移動などの作業を行う職人のこと。高所での作業を得意とし,杭打機などの操作も行う。江戸時代には町火消し人足も兼ね,町内各家の松飾りや祭礼の用意もした。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・船大工(ふなだいく)
意味:船、特に和船をつくるのを専門とする大工。船匠。船番匠。(出典:デジタル大辞泉)
・叩き大工(たたきだいく)
意味:へたな大工。また、主に簡単な仕事をする大工。(出典:デジタル大辞泉)