尽く
「尽く失敗する」などのように使う「尽く」という言葉。
「尽く」は、訓読みで「ことごとく」と読みます。
「尽く」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「尽く」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
尽くの意味
「尽く」には次の意味があります。
・多くの事物が例外なく一致するさま。すべて。全部。残らず。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
つまり、「尽く失敗する」はすべてが失敗に終わり、上手くいったことが何もないということを言います。
具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・住民の尽ことごとく逃亡したはずのこのあたりで、彼の存在がすでに怪しかった。
(出典:大岡昇平『野火』)
・次々に腕を振り下ろそうとしていた巨人たちが、尽く消滅させられていく。
(出典:事務狂『fate/stay night 月姫 (TYPE-MOONクロスオーバーの最高峰、文庫5~6巻のボリューム)』)
・その尽ことごとくがタクラマカン沙漠の砂の中に埋まってしまっているのである。
(出典:井上靖『私の西域紀行(上)』)
・その人の表情は尽ことごとくその純な美しさを失って決して相手に徹底せぬ。
(出典:夢野久作『鼻の表現』)
類語
・総じて(そうじて)
意味:全部で。(出典:デジタル大辞泉)
・根こそぎ(ねこそぎ)
意味:何も残らいほどすっかり。(出典:実用日本語表現辞典)
・全部(ぜんぶ)
意味:ある物事のすべて。(出典:デジタル大辞泉)
・全般(ぜんぱん)
意味:物事の全体。(出典:デジタル大辞泉)