安逸
「安逸な日々」などのように使う「安逸」という言葉。
「安逸」は、音読みで「あんいつ」と読みます。
「安逸」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「安逸」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
安逸の意味
「安逸」には次の意味があります。
・気楽に過ごすこと。何もせずに、ぶらぶらと遊び暮らすこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
気楽に楽しむときに使われます。中国語でも「安逸」の言葉はあり気楽である、のんきであるなど意味もほとんど同じです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・一人の安逸は一国の安逸であり、一家の快楽は一社会の快楽であります。
(出典:井上円了『おばけの正体』)
・私たちはこの上、安逸な生活を続けることが不可能になったのでございます。
(出典:小栗虫太郎『潜航艇「鷹の城」』)
・しかし、この安逸もついに冬の道の陽だまりのようなものにすぎなかった。
(出典:開高健『パニック・裸の王様』)
・事務が済めば遊蕩的な無駄話に耽る彼等の安逸さに彼女も同化してゐた。
(出典:牧野信一『F村での春』)
・いや、それはむしろ怠惰というよりも重々しい安逸というべきかも知れぬ。
(出典:石原慎太郎『生還』)
類語
・満喫(まんきつ)
意味:十分に楽しむこと。(出典:デジタル大辞泉)
・気楽(きらく)
意味:心配や苦労がなく、のんびりとしていられること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・安気(あんき)
意味:心配がないこと。心の安らかなこと。気楽なこと。また、そのようなさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・自適(じてき)
意味:心のおもむくままにのびのびと楽しむこと。(出典: 精選版 日本国語大辞典 )
・悠悠自適(ゆうゆうじてき)
意味:世間のことに煩わされず、自分の思いのままに暮らすこと。(出典:デジタル大辞泉)