如何せん
「如何せん長すぎる」などのように使う「如何せん」という言葉。
「如何せん」は、音読みで「いかんせん」と読みます。
「如何せん」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「如何せん」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
如何せんの意味
「如何せん」には次の意味があります。
・いい方法が見いだせないことを表す。残念にも。(出典:デジタル大辞泉)
「如何せん」をわかりやすくいうと、どうしたらよいか、いやどうしようもないとなかなか解決策を見いだせないという意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あと十日、余裕があれば何とでもするものを、如何せん時間がなかった。
(出典:茶屋二郎『遠く永い夢(下)-関ヶ原 戦勢逆転の真実-』)
・しかし自分の、巨大な機械に対する恐怖と小さな人間に対する同情を如何せん。
(出典:山田風太郎『戦中派虫けら日記』)
・しかし残念ながら、如何せんこの刀の性能に、おれの方がついていけねえ。
(出典:西尾維新『刀語 01 第一話 絶刀・鉋』)
・海軍も右責任を感じあるがごときも、現実に油なきを如何せん。
(出典:豊田穣『海軍軍令部』)
・寝起きはいい方なのだが、しかしそれでも如何せん、頭がふらふらしていた。
(出典:西尾維新『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』)
類語
・如何しようもない(どうしようもない)
意味:ほかにどうすることもできない。それ以外に方策がない。(出典:デジタル大辞泉)
・計なし(はかりなし)
意味:目当てがない。手立てがない。どうしようもない。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・生憎(あいにく)
意味:期待や目的にそぐわないさま。都合の悪いさま。(出典:デジタル大辞泉)
・残念(ざんねん)
意味:悔しく思うこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)