天佑
「勝利したのは天佑というべきだった」などのように使う「天佑」という言葉。
「天佑」は、音読みで「てんゆう」と読みます。
「天佑」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「天佑」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
天佑の意味
「天佑」には次の意味があります。
・天の加護。天のたすけ。(出典:デジタル大辞泉)
人知を超えた存在によって、思いがけない幸運に恵まれることを意味します。
なお、「天祐」とも書きます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・正しくこの時点からしばらく後までは、天佑は日本軍の上にあったのだ。
(出典:豊田穣『海軍軍令部』)
・決して偶然な天佑や奇勝でないことは、誰にも認められたところであった。
(出典:吉川英治『三国志』)
・ことにいま兄と話したばかりの政敵、対立候補の名前が飛び出したことも、三郎には天佑のように思われた。
(出典:高木彬光『検事 霧島三郎』)
・先生は直ちにメスを置くべきだ。本当なら先生自身おっしゃっている通り、最初の危機を天佑で乗り越えた時にメスを置くべきだったんだ。
(出典:海堂尊『チーム・バチスタの栄光(下)』)
・しかも天佑というのか、好運というのか、私は無事に起き上ったので、人々はまたおどろいた。
(出典:岡本綺堂『御堀端三題』)
類語
・神助(しんじょ)
意味:神の慈悲の力によるたすけ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・加護(かご)
意味:神仏が慈悲の力を加えて、助け守ること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・僥倖(ぎょうこう)
意味: 思いがけない幸い。偶然に得る幸運。(出典:デジタル大辞泉)
・天助(てんじょ)
意味:天のたすけ。天佑。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・天恵(てんけい)
意味:天が人に与える恵み。(出典:デジタル大辞泉)