多感
「多感な年頃」などのように使う「多感」という言葉。
「多感」は、音読みで「たかん」と読みます。
「多感」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「多感」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
多感の意味
「多感」には次の意味があります。
・感じやすく、傷つきやすいさま。感受性のするどいさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「多感な年頃」は「感受性がするどい年頃」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・けれど、ヘルヴァが十六歳の多感な少女であることもまた事実なのです。
(出典:アン・マキャフリー『歌う船』)
・この事実が多感な女性に一刻も忘れ得ぬ悲しい記憶となったのは当然である。
(出典:福永武彦『第一随筆集 別れの歌』)
・楢崎さんも、多感な少女期の印象として、この言葉を口にしていた。
(出典:永畑道子『恋の華・白蓮事件』)
・一瞬一瞬を濃密に生きること、つまりはそれが純情多感ということである。
(出典:松浦理英子『優しい去勢のために』)
・同族十数家の最上座におかれた彼の複雑で多感な意中は想像に難くない。
(出典:吉川英治『私本太平記』)
類語
・鋭敏(えいびん)
意味:感覚が鋭いこと。また、そのさま。敏感。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・過敏(かびん)
意味:刺激に対して過度に敏感なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・多情(たじょう)
意味:情が深くて、感じやすいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・神経質(しんけいしつ)
意味:外界からの刺激や環境の変化、身体の変調に対し過敏に反応を起こしやすい素質。一般に、神経が過敏である性質、あるいはそういう性質であるさまをいい、病理的症状として現われる神経衰弱や神経症とは異なる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・繊細(せんさい)
意味:感情などがこまやかなこと。また、そのさま。デリケート。(出典:デジタル大辞泉)