境遇
「恵まれた境遇で育った」などのように使う「境遇」という言葉。
「境遇」は、音読みで「きょうぐう」と読みます。
「境遇」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「境遇」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
境遇の意味
「境遇」には次の意味があります。
・その人が置かれた、家庭環境・経済状態・人間関係などの状況。(出典:デジタル大辞泉)
「境遇」をわかりやすく言うと、めぐりあわせや社会における、ある人を取り巻く関係性のことです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・日本でおなじような境遇におかれたのは、いうまでもなく鴎外であった。
(出典:加藤秀俊『一年諸事雑記帳(下) 7月~12月』)
・それにさつきも今の境遇に安んじてゐるやうに云つてゐたぢやないか。
(出典:森林太郎『樺太脱獄記』)
・現在僕が置かれた境遇を利用してここ當分搜して見ようと思つています。
(出典:三好十郎『肌の匂い』)
・アパート経営をしなくちゃならないという境遇の人じゃないからね。
(出典:村上春樹『1Q84 BOOK3』)
・何かしなくては一日の生命を保ちがたい男の境遇よりもまだみじめである。
(出典:石川啄木『郁雨に与ふ』)
類語
・境涯(きょうがい)
意味:この世に生きていく上でおかれている立場。(出典:デジタル大辞泉)
・立場(たちば)
意味:その人の置かれている地位や境遇。また、面目。(出典:デジタル大辞泉)
・身の上(みのうえ)
意味:その人にかかわること。また、その人の境遇。(出典:デジタル大辞泉)
・環境(かんきょう)
意味: まわりを取り巻く周囲の状態や世界。人間あるいは生物を取り囲み、相互に関係し合って直接・間接に影響を与える外界。(出典:デジタル大辞泉)
・身分(みぶん)
意味:身の上。境遇。(出典:精選版 日本国語大辞典)