嘔吐
「苦しみながら嘔吐する」などのように使う「嘔吐」という言葉。
「嘔吐」は、音読みで「おうと」と読みます。
「嘔吐」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「嘔吐」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
嘔吐の意味
「嘔吐」には次の意味があります。
・食べたものを胃から吐き戻すこと。(出典:デジタル大辞泉)
「嘔」と「吐」はどちらも「はく」という意味を持つ漢字であり、「嘔吐」は同じ意味の漢字を重ねた二字熟語です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・嘔吐するのを仲間に見られるのがいやで、その場から走り去ったものだ。
(出典:峰隆一郎『人斬り弥介』)
・数字をみれば嘔吐したくなる私とは気持の上でも合う筈がなかった。
(出典:久坂葉子『灰色の記憶』)
・いくら腹が立っても、いくら嘔吐を催しそうでも、出る気にならない。
(出典:夏目漱石『坑夫』)
・便器を前に嘔吐の姿勢をとってみたのだが、何も出てこなかった。
(出典:小池真理子『狂王の庭』)
・それは嘔吐したくなるほどの、死んでしまいたくなるほどの不快感である。
(出典:小池真理子『薔薇いろのメランコリヤ』)
類語
・反吐(へど)
意味:一度食べて胃に入ったものを口から吐きもどすこと。また、その吐いたもの。(出典:デジタル大辞泉)
・吐逆(とぎゃく)
意味:胃の中の食物が不随意的に口中に逆行してくること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・吐瀉(としゃ)
意味:口からはくことと尻からくだすこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・吐血(とけつ)
意味:胃や食道など上部消化器からの出血を吐くこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・溜飲(りゅういん)
意味:飲食物が胃にとどこおって、酸性の胃液がのどに上がってくること。(出典:デジタル大辞泉)