嘆息
「嘆息が漏れる」などのように使う「嘆息」という言葉。
「嘆息」は、音読みで「たんそく」と読みます。
「嘆息」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「嘆息」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
嘆息の意味
「嘆息」には次の意味があります。
・悲しんだりがっかりしたりして、ため息をつくこと。また、そのため息。(出典:デジタル大辞泉)
「嘆息」は「歎息」と書くこともあります。読みや意味は同じです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・人の経験というものの力なさがその時ほど彼を嘆息させたことも無かった。
(出典:島崎藤村『新生』)
・安兵衛も郡兵衛も人を訪れる毎に、あとで腹を立てたり嘆息したりした。
(出典:大佛次郎『赤穂浪士(上)』)
・そういうふうに彼女が静かに嘆息するのを、彼は耳に聞くような気がした。
(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
・僕はただなす能力のない手を拱ぬいて、心の中で嘆息しただけであった。
(出典:夏目漱石『彼岸過迄』)
・けれども、作者は此の場合にも、決して詠嘆もしなければ嘆息もしない。
(出典:水上滝太郎『貝殻追放』)
類語
・青息吐息(あおいきといき)
意味:苦しみ困った時に吐くため息。また、それが出るような様子。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・大息(おおいき)
意味:心配事のある時や落胆した時などに大きくつく息。ためいき。といき。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・痛嘆(つうたん)
意味:ひどく嘆き悲しむこと。大息。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・慨嘆(がいたん)
意味:うれいなげくこと。憤りなげくこと。(出典:デジタル大辞泉)
・阻喪(そそう)
意味:気力がくじけて元気がなくなること。(出典:デジタル大辞泉)