唾棄
「唾棄する」などのように使う「唾棄」という言葉。
「唾棄」は、「だき」と読みます。
「唾棄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「唾棄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
唾棄の意味
「唾棄」には次の意味があります。
・つばをはきすてるように、すてて顧みないこと。うとんじてかえりみないこと。さげすむこと。軽蔑すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「唾棄すべき」という言い回しでよく使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・読者もそんな唾棄すべきものを読んで、貴重な時間を溝に捨てたくはないだろう。
(出典:森見登美彦『四畳半神話大系』)
・いや全くこれだからこそ、世の女というものはみんな唾棄すべき存在なのだと信じこんでしまったほどです。
(出典:アプレイウス/呉茂一,国原吉之助訳『黄金のロバ』)
・われ等の否定するものをわれ等が内心に於て望んでゐることは、全く唾棄すべきことである。
(出典:葉山嘉樹『工場の窓より』)
・それがこの男の言い方では唾棄すべき存在のようである。
(出典:茅田砂胡『デルフィニア戦記 第6巻 「獅子の胎動」』)
・ここに至ってなお生きんとする米航空兵の心唾棄すべし。
(出典:山田風太郎『戦中派虫けら日記』)
類語
・反吐が出る(へどがでる)
意味:比喩的に、不愉快になる。嫌悪を感じるの意に用いる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・軽蔑(けいべつ)
意味:いやしい、劣っている、つまらないなどと感じてばかにすること。かるくみてあなどること。さげすむこと。見下げること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・疎んずる(うとんずる)
意味:嫌って、よそよそしくする。遠ざけて親しまない。(出典:デジタル大辞泉)
・侮る(あなどる)
意味:人を軽くみてばかにする。(出典:デジタル大辞泉)
・蔑む(さげすむ)
意味:他人を、自分より能力・人格の劣るもの、価値の低いものとみなす。見下げる。見くだす。(出典:デジタル大辞泉)