唱和
「みなさんご唱和ください」などのように使う「唱和」という言葉。
「唱和」は、音読みで「しょうわ」と読みます。
「唱和」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「唱和」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
唱和の意味
「唱和」には次の意味があります。
・ まず一方が唱え、あとから他方が同じ文句を唱えること。また、一人が唱え、続いて他の多くの者がそれに合わせて唱えること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「みなさんご唱和ください」であれば、「みなさん私のあとに続いて同じ言葉をおっしゃってください」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・セドリックのときと同じく、みんながハリーの名を唱和し、杯を上げた。
(出典:ローリング『ハリー・ポッターシリーズ 4 ハリー・ポッターと炎のゴブレット(下)』)
・家族が唱和していただきますをしたあとも、ボクは黙ったままでした。
(出典:南伸坊『ぼくのコドモ時間』)
・この短い沈黙のうちに、わたしは遠くで他の笛が唱和しているのに気がついた。
(出典:ジッド/石川淳訳『背徳者』)
・さてこの歌は、後日それらの歌に唱和するつもりで何者かが作ったとされるもの。
(出典:大岡信『名句歌ごよみ[春]』)
・時間がないから誓いの言葉はいいや、それでは、接客用語を唱和します。
(出典:村田沙耶香『コンビニ人間』)
類語
・和する(わする)
意味:他の人に調子を合わせる。(出典:デジタル大辞泉)
・応唱(おうしょう)
意味:相手の歌に対して、歌で応じること。(出典:デジタル大辞泉)
・復唱(ふくしょう)
意味:繰り返してとなえること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・鸚鵡返(おうむがえし)
意味:人の言ったことや、しぐさを、そっくり真似をしてすぐに返答すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・連呼(れんこ)
意味:つづけざまに呼ぶこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)