口承
「口承する」などのように使う「口承」という言葉。
「口承」は、音読みで「こうしょう」と読みます。
「口承」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「口承」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
口承の意味
「口承」には次の意味があります。
・口から口へと言い伝えること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
文章などで伝えるのではなく、話して伝えるのが「口承」であり、「口伝(くでん)」と同じ意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・もっともこうした口承は必ずしも子孫に伝授されるとはかぎりません。
(出典:和田はつ子『薬師』)
・彼らはそれまで文字を知らず、村の歴史や大事なことは全て口承されていたのだ。
(出典:支倉凍砂『狼と香辛料XIII Side ColorsIII』)
・口承で伝えられるのみで、実在を示す文献などが発見されていなかったためだ。
(出典:ベニー松山『風よ。龍に届いているか(上)』)
・この話の説話として口承されている段階で、妻子同行のくだりがあったかどうか。
(出典:益田勝実『火山列島の思想』)
・どちらが口承に近いかは意見の分かれるところですが、ここに紹介した話は、ちょうど二つの話の中間を行くような展開を示しています。
(出典:日本民話の会編訳『世界昔ばなし(上) ヨーロッパ』)
類語
・口伝え(くちづたえ)
意味:口頭で伝達、伝授すること。口伝(くでん)。(出典:デジタル大辞泉)
・口伝(くでん)
意味:言葉で伝えること。くちづたえ。(出典:デジタル大辞泉)
・口達(こうたつ)
意味:口頭で伝達すること。言い渡すこと。また、その言葉。(出典:デジタル大辞泉)
・伝言(でんごん)
意味:人に頼んで、相手に用件を伝えること。また、その言葉。ことづて。ことづけ。
(出典:デジタル大辞泉)
・伝達(でんたつ)
意味:命令・意思・情報などを口頭または書類で相手に伝えること。(出典:デジタル大辞泉)