危急存亡
「危急存亡の状況」などのように使う「危急存亡」という言葉。
「危急存亡」は、音読みで「ききゅうそんぼう」と読みます。
「危急存亡」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「危急存亡」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
危急存亡の意味
「危急存亡」には次の意味があります。
・ 危難が迫って、現在のまま残り続けられるか、それとも滅びてしまうかというせとぎわ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「危急存亡」をわかりやすく言うと、「生きるか死ぬかの瀬戸際」のことです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・いまの話で、高天原が危急存亡の状況にあったという仮定を立てましたね。
(出典:高木彬光『古代天皇の秘密』)
・危機の自覚というよりも危急存亡の憂が彼等を狂客にしたのである。
(出典:唐木順三『無用者の系譜』)
・この危急存亡の折、妻の祢が信長公の外腹であると言っても意味がないと自覚していた。
(出典:茶屋二郎『遠く永い夢(下)-関ヶ原 戦勢逆転の真実』)
・ビクターが危急存亡にある時、高野さんが手をこまぬいているわけがない。
(出典:佐藤正明『陽はまた昇る 映像メディアの世紀』)
・この危急存亡の時に、人を愚弄しようとしているのか?
(出典:大佛次郎『赤穂浪士(上)』)
類語
・危亡(きぼう)
意味:危うく滅びようとすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・安危(あんき)
意味:安全であるか、危険であるかということ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・瀬戸際(せとぎわ)
意味:安危・生命など、運命がきまる重大な分岐点。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・分け目(わけめ)
意味:物事がどちらに決定するかの境目。(出典:デジタル大辞泉)
・危地(きち)
意味:危険な立場や状況。(出典:精選版 日本国語大辞典)