千思万考
「千思万考した後で決断する」などのように使う「千思万考」という言葉。
「千思万考」は、音読みで「せんしばんこう」と読みます。
「千思万考」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「千思万考」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
千思万考の意味
「千思万考」には次の意味があります。
・あれこれと思いをめぐらすこと。また、その思いや考え。(出典:デジタル大辞泉)
「千思万考」とは、何度も深く考えることを言います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・千思万考、推敲百遍、竟に一辞をも見出す能わずしてその筆を投じてしまった。
(出典:穂積陳重『法窓夜話』)
・引き分けというもののない真剣の一騎討ちに於いてこそ、千思万考の策略がのぞましい。
(出典:柴田錬三郎『決闘者 宮本武蔵(下)』)
・この時千思万考佳句を探るに、天の川の趣は終に右三句に言ひ尽されて寸分の余地だもなき心地す。
(出典:正岡子規『俳諧大要』)
・おそらく、弥七郎は、島津義弘を仕止めるべく、千思万考した挙句、この兇器を製ったに相違ない。
(出典:柴田錬三郎『決闘者 宮本武蔵(下)』)
・それも厭なりこれも厭なりで、二時間ばかりと云うものは黙坐して腕を拱んで、沈吟して嘆息して、千思万考、審念熟慮して屈托して見たが、詮ずる所は旧の木阿弥。
(出典:二葉亭四迷『浮雲』)
類語
・考察(こうさつ)
意味:物事を明らかにするために、よく調べて考えをめぐらすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・考慮(こうりょ)
意味:物事を、いろいろの要素を含めてよく考えること。(出典:デジタル大辞泉)
・勘案(かんあん)
意味:あれこれと考え合わせること。(出典:デジタル大辞泉)
・千慮(せんりょ)
意味:いろいろと考えをめぐらすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・商量(しょうりょう)
意味:いろいろ考えて推しはかること。(出典:デジタル大辞泉)