出汁
「いい出汁が取れた」などのように使う「出汁」という言葉。
「出汁」は、熟字訓読みで「だし」と読みます。
「出汁」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「出汁」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
出汁の意味
「出汁」には次の意味があります。
・ 煮出汁(にだしじる)のこと。料理にうまみを添えるものを水に溶出させたもの。(出典:百科事典マイペディア)
「出汁(だし)」は、「煮出汁(にだしじる)」の略語です。
「出汁」と書いて「だしじる」と読むこともありますが、多くは「出し汁」と表記します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・仁の自宅で何度か出された大きな白身魚の骨から出汁を取ったものと同じような味がした。
(出典:ヒキタクニオ『ベリィ・タルト』)
・茶のかわりに出汁を使った料理茶漬より、やっぱりそのほうがおいしいと思う。
(出典:池波正太郎/佐藤隆介編『鬼平料理帳』)
・こぶ出汁のことは、東京では料理屋でさえあまり知らないようです。
(出典:北大路魯山人『日本料理の基礎観念』)
・彼女が、出汁を取っている姿なんて想像もつかない。
(出典:山田詠美『姫君』)
・鍋の中には、もう大量の鰹節が投入され、出汁のいい匂いがあたりに漂っている。
(出典:椹野道流『鬼籍通覧6 亡羊の嘆』)
類語
・煮出し汁(にだしじる)
意味:かつお節・昆布・煮干しなどを煮出した汁。(出典:デジタル大辞泉)
・スープ
意味:西洋料理で食事のはじめに出す汁もの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ブイヨン
意味:野菜、肉、骨、魚貝類の煮だし汁のこと。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・コンソメ
意味:肉類・魚介類を煮出した汁に味をつけた澄ましスープ。(出典:デジタル大辞泉)
・ポタージュ
意味:ジャガイモ,トウモロコシ,グリーンピースなどを裏ごししてだし汁(ブイヨン)でのばしたピュレースープ(出典:百科事典マイペディア)