冬将軍
「冬将軍の到来」などのように使う「冬将軍」という言葉。
「冬将軍」は、「ふゆしょうぐん」と読みます。
「冬将軍」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「冬将軍」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
冬将軍の意味
「冬将軍」には次の意味があります。
・ 《モスクワに遠征したナポレオンが、冬の寒さと雪が原因で敗れたところから》冬の厳しい寒さをいう語。また、寒くて厳しい冬のこと。(出典:デジタル大辞泉)
人の力ではどうにもできない、非常に寒さが厳しい冬のことです。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・押し寄せる春の先兵の前で、冬将軍が最後の抵抗をしているようである。
(出典:森村誠一『新・人間の証明(下)』)
・北海道に、今年も又、冬将軍の訪れる季節が来たのである。
(出典:平岩弓枝『旅路(上)』)
・でも結局、冬将軍には勝てず撤退していったのだから。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 8 祭囃し編』)
・雪に埋まったその家は、冬将軍に対して身構えた要塞のようだ。
(出典:坂東眞砂子『山妣』)
・冬将軍は雪の中でも自由に動く。
(出典:茶屋二郎『遠く永い夢(上)-本能寺 信長謀殺の真実』)
・急ぎ足で近づいてくる冬将軍に彼らは恐怖して、いまから薪づくりに懸命だった。
(出典:杉本苑子『絵島疑獄(下)』)
・冬将軍の到来の前に大あわてで所定の訓練過程を急いでいるようなふしも伺えるようであった。
(出典:島尾敏雄『魚雷艇学生』)
・冬将軍の凶悪なひづめの音が響いてくる。
(出典:安部譲二『ぼくのムショ修業』)