円熟
「円熟した演技」などのように使う「円熟」という言葉。
「円熟」は、音読みで「えんじゅく」と読みます。
「円熟」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「円熟」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
円熟の意味
「円熟」には次の意味があります。
・人格、知識、技芸などが十分に発達して、豊かな内容をもつこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「経験を積み重ね、技術などが十分に熟練すること」という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これほどの誠実さは、ごく円熟し分別のある心だけに可能なことである。
(出典:クラーク『都市と星』)
・等伯はそのとき五十四歳、円熟期の作品といつてよいといふのである。
(出典:唐木順三『千利休』)
・現代が、円熟するにはむつかしい時代であるとは、誰も解り切った事のように言う。
(出典:小林秀雄『考えるヒント 2』)
・「太平記」の文章は、和漢混淆体文の最も円熟したものと言われている。
(出典:海音寺潮五郎『さむらいの本懐』)
・彼はまだ三一歳に達しておらず、老衰どころか、円熟に達してさえいなかった。
(出典:田中芳樹『七都市物語-(「扉」最適化)』)
類語
・成熟(せいじゅく)
意味:上達すること。熟練していること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・熟練(じゅくれん)
意味:物事によくなれて、巧みなさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・熟達(じゅくたつ)
意味:熟練して上達すること。(出典:デジタル大辞泉)
・習熟(しゅうじゅく)
意味:繰り返しけいこをして上手になること。なれてよく覚えること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・老練(ろうれん)
意味:多く経験を積んで、物事に慣れ、巧みであること。(出典:デジタル大辞泉)