光陰
「光陰は矢の如し」などのように使う「光陰」という言葉。
「光陰」は、音読みで「こういん」と読みます。
「光陰」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「光陰」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
光陰の意味
「光陰」には次の意味があります。
・ 《「光」は日、「陰」は月の意》月日。年月。時間。(出典:デジタル大辞泉)
「光陰は矢の如し」であれば、「月日は矢のようにあっという間に過ぎてしまう」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・流水も光陰も、静止するということができないからだ。
(出典:オウィディウス/田中秀央,前田敬作訳『転身物語(下)』)
・まさに光陰は矢の如しで、実際には十数年も前のことなのである。
(出典:駒田信二『好色の戒め 「肉蒲団」の話』)
・メフィストフェレス 光陰は過ぎ易いものだから、時間を善用せんと行かん。
(出典:森鴎外『ファウスト』)
・それより以来は、尋ね入るべき道なくして光陰をおくる。
(出典:柴田錬三郎『決闘者 宮本武蔵(下)』)
・光陰矢のごとくにして、私は五十になり、六十になり、戦争になつた。
(出典:斎藤茂吉『筆』)
・天下の大勢は光陰の潮流とともに動いてやまざるものなり。
(出典:徳富蘇峰『将来の日本』)
・無為に光陰を送ったのではない。
(出典:山田風太郎『忍法帖6 魔界転生 上』)
・光陰の速なることは奔輪の如くである。
(出典:永井荷風『申訳』)