倣う
「例に倣う」などのように使う「倣う」という言葉。
「倣う」は、訓読みで「ならう」と読みます。
「倣う」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「倣う」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
倣うの意味
「倣う」には次の意味があります。
・すでにあるやり方、例をまねて、そのとおりにする。手本としてまねをする。(出典:デジタル大辞泉)
「倣う」の「倣」という字は、人が真似する姿から成り立っている象形文字です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ややあって、周囲の者達もそれに倣い、不揃いながら、皆が頭を下げた。
(出典:海月ルイ『プルミン』)
・人を慕うのあまりにその悪事に倣うとは笑うべきのはなはだしきにあらずや。
(出典:福沢諭吉『学問のすすめ』)
・少女は不思議そうにそれを見やっていたが、彼らに倣って馬を下りた。
(出典:茅田砂胡『デルフィニア戦記 第04巻』)
・そこへ勘兵衛がはいっていったから、主水も左兵衛もやむなくそれに倣った。
(出典:山田風太郎『叛旗兵』)
・ヴァン・ダンムが握手をしたので、他の連中も倣わないわけに行かなかった。
(出典:シムノン/水谷準訳『サン・フォリアン寺院の首吊り人』)
類語
・模倣(もほう)
意味:他のものをまねること。似せること。(出典:デジタル大辞泉)
・踏襲(とうしゅう)
意味:先人のやり方や説をそのまま受け継ぐこと。(出典:大辞林 第三版)
・真似る(まねる)
意味:行動・様子などが他の人や物と同じになるようにする。(出典:大辞林 第三版)
・似せる(にせる)
意味:似るようにする。まねる。(出典:デジタル大辞泉)
・則る(のっとる)
意味:規準・規範として従う。(出典:デジタル大辞泉)