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窺うとは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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窺う

「相手の隙を窺う」などのように使う「窺う」という言葉。

「窺う」は、訓読みで「うかがう」と読みます。

「窺う」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「窺う」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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窺うの意味

「窺う」には次の四つの意味があります。

1 すきまなどから、ひそかにのぞいて見る。
2 ひそかにようすを探り調べる。
3 一部分から全体を推し量って知る。それとなくようす、状況を察する。
4 ようすを見て、好機の訪れるのを待ち受ける。(出典:デジタル大辞泉)

「窺う」には他の意味もありますが、上記の意味で使うことがほとんどです。

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

窺うの意味①「すきまなどから、ひそかにのぞいて見る。」

「窺う」の一つ目の意味は「すきまなどから、ひそかにのぞいて見る。」です。

この場合の「窺う」をわかりやすく言うと、「対象に悟られないように、物陰などに隠れて見えない所から覗き見る」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・村から外を包囲し、林のあちこちから内部を窺っている無数の鬼たち。
(出典:小野不由美『屍鬼(上)』)

・一番ドアに近いところにいたハリーが立ち上がって、通路の様子を窺った
(出典:ローリング『ハリー・ポッターシリーズ 3 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』)

・奥の壁の中、本沢は下からでは衝立岩の陰になって全く窺う事が出来ない。
(出典:小川登喜男『一ノ倉沢正面の登攀』)

類語

覗く(のぞく)
意味:物陰やすきま、小さな穴などから見る。(出典:デジタル大辞泉)

覗き見(のぞきみ)
意味:こっそりとのぞいて見ること。(出典:デジタル大辞泉)

見る(みる)
意味:目で事物の存在などをとらえる。視覚に入れる。眺める。(出典:デジタル大辞泉)

窺うの意味②「ひそかにようすを探り調べる。」

「窺う」の二つ目の意味は「ひそかにようすを探り調べる。」です。

この場合の「窺う」は、「対象に悟られないように、様子を探る」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・そんなに外銀の顔色をうかがなければならんようになったとは思えないね。
(出典:幸田真音『傷 邦銀崩壊(上)』)

・私はなお注意して窺うと、兄も妹もその顔色が先日よりも更によくない。
(出典:岡本綺堂『深見夫人の死』)

・真はエリオより後ろに引いた位置でその様子をうかがが、反応を示さない。
(出典:入間人間『電波女と青春男 SF(すこしふしぎ)版』)

類語

斥候(うかみ)
意味:古代の間諜。敵の様子を探る者。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)

偵察(ていさつ)
意味:敵や相手の様子・動きなどをひそかに探ること。(出典:精選版 日本国語大辞典)

探る(さぐる)
意味:相手の考えやようす・動きなどを、それとなく調べる。(出典:デジタル大辞泉)

窺うの意味③「一部分から全体を推し量って知る。それとなくようす、状況を察する。」

「窺う」の三つ目の意味は「一部分から全体を推し量って知る。それとなくようす、状況を察する。」です。

「家からは火が立ち昇り、中は無事ではないことが窺える。」という文で、「家から出た火を見て、家の中が無事ではないことを察した」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・どうやら緊張しているらしく、その様子が強張こわばった顔の表情からうかがた。
(出典:楡周平『マリア・プロジェクト』)

・この凄まじい大火の後のことを、今から予期せんとしているのが窺えた。
(出典:冲方丁『光圀伝』)

・その反応からして、計画はここまでは知らされていないことが窺えた。
(出典:宇神幸男『消えたオーケストラ』)

類語

察する(さっする)
意味:物事の事情などをおしはかってそれと知る。推察する。(出典:デジタル大辞泉)

推察(すいさつ)
意味:他人の事情や心中を思いやること。おしはかること。(出典:デジタル大辞泉)

見て取る(みてとる)
意味:見てそれと知る。認める。また、見ただけで事情を感じ取る。(出典:デジタル大辞泉)

窺うの意味④「ようすを見て、好機の訪れるのを待ち受ける。」

「窺う」の四つ目の意味は「ようすを見て、好機の訪れるのを待ち受ける。」です。

「私は物陰から、外へ逃げ出す機会を窺った。」という文で、「私は物陰から様子を見て、外へ逃げ出せるチャンスが訪れるのを待った」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・その中を窺って逃げるなんてことは、どんな人間にだって出来やしない。
(出典:レマルク/蕗沢忠枝訳『西部戦線異状なし』)

・父親がどこかに身をひそめ、侵入の機会を窺っていないとは限らないのだ。
(出典:安部公房『飛ぶ男』)

・左中隊の前方に敵の歩兵約一個中隊と戦車約二十輛が機を窺っている。
(出典:五味川純平『ノモンハン(下)』)

類語

虎視眈々(こしたんたん)
意味:虎が獲物をねらって身がまえ、鋭く見つめる様子。(出典:四字熟語を知る辞典)

狙う(ねらう)
意味:あるものを手に入れようとしたり遂行しようとしたりして、その機会をうかがう。(出典:デジタル大辞泉)

待つ(まつ)
意味:物事・人・時が来るのを予期し、願い望みながら、それまでの時間を過ごす。(出典:デジタル大辞泉)

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