体躯
「しなやかな体躯」などのように使う「体躯」という言葉。
「体躯」は、音読みで「たいく」と読みます。
「体躯」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「体躯」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
体躯の意味
「体躯」には次の意味があります。
・からだ。からだつき。体格。(出典:選版 日本国語大辞典)
「体」と「躯」は、どちらも「からだ」を意味する漢字で、「体躯」は同じ意味の漢字を重ねた二字熟語です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・細身の少女のような体躯にそれほどの力があるとはとても思えなかった。
(出典:九条公人『サクっとEVANGELION』)
・鉄平は、大きな体躯で自分を膝の上に抱いていた祖父の姿を眼に描いた。
(出典:山崎豊子『華麗なる一族 上』)
・明らかに首から下の体躯は、男性のそれで山のようにガッチリしていた。
(出典:富野由悠季『オーラバトラー戦記 1 アの国の恋』)
・わたしたちのチームの特徴は、体躯にすぐれた選手がいないことである。
(出典:山口瞳『草野球必勝法』)
・そこにはQ司令が肥満した体躯を持ちあつかい兼ねた様子で立っていた。
(出典:島尾敏雄『出発は遂に訪れず』)
類語
・体(からだ)
意味:四肢・骨格などで組み立てられたものとしてのからだ。(出典:デジタル大辞泉)
・体格(たいかく)
意味:骨組み・肉づき・太りぐあいなどから見た身体の形。からだつき。(出典:デジタル大辞泉)
・肉体(にくたい)
意味:なま身のからだ。肉によってできている身体。からだ。肉身。うつしみ。また、性的欲望の対象としてのからだ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・体つき(からだつき)
意味:体の骨組み,肉づき,太りぐあいなどのいわゆる〈体つき〉のことで,骨格,筋肉,皮下脂肪などで構成される身体全体の形態学的・数量的特性をいう。ほとんど同じ意味の語として〈体位〉がある。(出典:世界大百科事典 第2版)
・図体(ずうたい)
意味:人や動物のからだ。なり。すがた。体格。ふつう、「大きなからだ」の意味をこめて用いる。また、建造物などにもいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)