佇む
「物陰に佇む」などのように使う「佇む」という言葉。
「佇む」は、訓読みで「たたずむ」と読みます。
「佇む」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「佇む」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
佇むの意味
「佇む」には次の意味があります。
・しばらく立ち止まっている。じっとその場所にいる。(出典:デジタル大辞泉)
ひとつの場所から動かないことを言います。
人だけでなく、建物などにも使います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私達が彼が佇んでる方へ歩いてゆくと、すぐに彼は向うへ歩き出した。
(出典:豊島与志雄『微笑』)
・父親は少し離れて佇みながら此愛すべき二人を眺めて微笑を洩してゐる。
(出典:ゴーチェ・テオフィル『クラリモンド』)
・まだ夜にはほど遠い色の空を背に、山の稜線とそこに佇む建物が見えた。
(出典:小野不由美『屍鬼(上)』)
・そこには店から出た客の群が佇み、駐車場から上がってくる車を待っていた。
(出典:松本清張『高台の家』)
・暫く佇んでいたが、一言の答えはなくとも、やがて元気よく駈け去った。
(出典:坂口安吾『おみな』)
類語
・不動(ふどう)
意味:動かないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・直立(ちょくりつ)
意味:まっすぐに立っていること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・凝然(ぎょうねん)
意味:じっとして動かないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・立詰め(たちづめ)
意味:長時間立ったままでいること。たちどおし。(出典:デジタル大辞泉)
・棒立ち(ぼうだち)
意味:棒のようにまっすぐに突っ立っていること。(出典:デジタル大辞泉)