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伽藍とは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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伽藍

「伽藍が建立される」などのように使う「伽藍」という言葉。

「伽藍」は、音読みで「がらん」と読みます。

「伽藍」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「伽藍」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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伽藍の意味

「伽藍」には次の二つの意味があります。

1 僧が集まり住んで、仏道を修行する、清浄閑静な場所。
2 大きな寺・寺院の建物。(出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

伽藍の意味①「僧が集まり住んで、仏道を修行する、清浄閑静な場所。」

「伽藍」の一つ目の意味は「僧が集まり住んで、仏道を修行する、清浄閑静な場所。」です。

「伽藍」は、仏語の僧伽藍摩(そうがらんま)を略したもので、僧侶が集まり修行をする場所を意味します。

その昔、僧侶は外での修行が基本であったため、広い伽藍の中は人の気配がなく、ひっそりとしていました。その様子から、人気がなく、広々としている様を意味する「がらんとした」という言葉が生まれました。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・なんという静けさが今の伽藍の中には支配していることだろう!
(出典:原田義人『審判』)

・優子はその伽藍の中でひとり、信徒席に腰を下ろして、ぼんやりと時を過ごしていた。
(出典:乾くるみ『Jの神話』)

伽藍のような書斎へは誰も這入って来ない習慣であった。
(出典:夏目漱石『文鳥』)

伽藍の内にはもう誰も礼拝しているものはなかった。
(出典:斎藤茂吉『ドナウ源流行』)

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類語

僧舎(そうしゃ)
意味:僧の住む建物。寺。寺院。(出典:精選版 日本国語大辞典)

公会堂(こうかいどう)
意味:公衆の会合などのために設けられた公共の建物。(出典:精選版 日本国語大辞典)

仏間(ぶつま)
意味:仏像や位牌を安置してある部屋。仏壇のある部屋。(出典:精選版 日本国語大辞典)

戒壇(かいだん)
意味:僧侶に戒を授ける儀式を行なうために設けた壇。(出典:精選版 日本国語大辞典)

伽藍の意味②「大きな寺・寺院の建物。」

「伽藍」の二つ目の意味は「大きな寺・寺院の建物。」です。

「伽藍」は当初僧侶が集まる修行場という意味でしたが、時代の経過とともに僧侶が集まる建物を総称していう言葉になりました。伽藍の構成は宗教や宗派によって異なります。

一般的には、俗世との境界である山門、本尊が祀(まつ)られている本堂、僧侶が講義を行う講堂、時刻や緊急情報などを知らせるため鐘を設置している鐘楼(しょうろう)、経典を保管している経蔵(きょうぞう)、僧侶が日常生活を送る僧房、食堂(じきどう)、お釈迦様の遺骨を祀っている仏塔などから構成されます。

これらの主要な建物が揃った伽藍は、特に「七堂伽藍」といいます。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・あそこに百二十幾つの伽藍があって、それを己高山鶏足寺と言っていました。
(出典:井上靖『星と祭下』)

・日蓮の生れた村だから誕生寺とでも名を付けたものでしょう、立派な伽藍でした。
(出典:夏目漱石『こころ』)

・第一に浅草といひさへすれば僕の目の前に現れるのは大きい丹塗りの伽藍である。
(出典:芥川竜之介『野人生計事』)

・黄檗山万福寺は隠元の指揮によつて建築された伽藍であります。
(出典:坂口安吾『女占師の前にて』)

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類語

古刹(こさつ)
意味:(「刹」は寺の意) 由緒ある歴史の古い寺。(出典:精選版 日本国語大辞典)

仏閣(ぶっかく)
意味:寺の建物。寺院。(出典:デジタル大辞泉)

御堂(みどう)
意味:仏像を安置した堂を尊んでいう語。(出典:精選版 日本国語大辞典)

社殿(しゃでん)
意味:本殿・拝殿・舞殿など、神社境内の主要な建物のこと。祭神を鎮祭する本殿をさすことが多い。(出典:精選版 日本国語大辞典)

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