人徳
「人徳が備わっている」などのように使う「人徳」という言葉。
「人徳」は、音読みで「じんとく」と読みます。
「人徳」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「人徳」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
人徳の意味
「人徳」には次の意味があります。
・その人に備わっている徳。にんとく。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「周りから自然と慕われたり尊敬されたりするような気質」を意味します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・とは言え、それが決して冷酷とは見えないのも、この男の人徳なのであろう。
(出典:花登筐『あかんたれ 土性っ骨』)
・腕と度胸だけではなく人徳も兼ね備えた保安官という感じなのである。
(出典:藤田宜永『標的の向こう側』)
・こういう連中があつまってくるのは、近藤の奇妙な人徳といっていい。どこか、抜けている。
(出典:司馬遼太郎『燃えよ剣 1 (上)』)
・治療に必要なのは豊富な知識と正確な判断力、後は人徳だ。
(出典:京極夏彦『鉄鼠の檻』)
・年齢を重ねている人が人徳があるとか、皺が美しいというのは欺瞞であると私は思う。
(出典:山本文緒『日々是作文(ひびこれさくぶん)』)
類語
・人望(じんぼう)
意味:信頼できる人物として、人々から慕い仰がれること。(出典:デジタル大辞泉)
・人間性(にんげんせい)
意味:人間特有の本性。人間として生まれつきそなえている性質。人間らしさ。(出典:デジタル大辞泉)
・人柄(ひとがら)
意味:その人に備わっている性質や品格。(出典:デジタル大辞泉)
・度量(どりょう)
意味:心の広がり。他の人の言動をうけ入れようとする心構えや性質。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・器量(きりょう)
意味:ある事をするのにふさわしい能力や人徳。(出典:デジタル大辞泉)