予期不安
「予期不安に陥る」などのように使う「予期不安」という言葉。
「予期不安」は、音読みで「よきふあん」と読みます。
「予期不安」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「予期不安」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
予期不安の意味
「予期不安」には次の意味があります。
・主に不安障害やパニック障害などを持つ人に見られる、何らかの良くない物事が起きること、あるいは自分がその物事をすることなどを想像して、不安感を覚える症状を意味する語。特に、一度発作が起こった時と同じ状況に対して予期不安を覚えることが多いといわれる。(出典:実用日本語表現辞典)
「予期不安」をわかりやすく言うと「再びまた発作が起きるのではないかと不安を感じること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・発作が起きるかも知れない予期不安もあったが、自分の精神をコントロールする自信をなくしていたので、窓から飛び降りたくなったり、刃物を手にしたくなったりするのを抑えられないと言うのだった。
(出典:南木佳士『阿弥陀堂だより』)
・しかし、乃木将軍は事前に荻原家にまつわるこの話をまったく知らなかったので、度胸試しに「開かずの間」に泊るときのような予期不安はなかったのである。
(出典:中村希明『怪談の科学―幽霊はなぜ現れる』)
・これらは旅先の過労、就寝時間のズレ、「開かずの間」に就寝する予期不安によってS・O・REMを起こしたものと説明できる。
(出典:中村希明『怪談の科学―幽霊はなぜ現れる』)
類語
・イップス
意味:緊張や不安などによって、それまでスムーズにできていた動作が思い通りにできなくなる運動障害。(出典:デジタル大辞泉)
・パニック障害(ぱにっくしょうがい)
意味:突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態。(出典:『みんなのメンタルヘルス総合サイト』)
・恐怖症(きょうふしょう)
意味:意味:そう感じることが無意味であると思いながら、特定の事物や状況に対して強い不安や恐怖を感じる神経症。(出典:デジタル大辞泉)
・神経症(しんけいしょう)
意味:心理的な原因によって起こる心身の機能障害。(出典:デジタル大辞泉)
・PD(ぴーでぃー)
意味:《panic disorder》⇒パニック障害。(出典:デジタル大辞泉)