乾坤一擲
「乾坤一擲の勝負」などのように使う「乾坤一擲」という言葉。
「乾坤一擲」は、音読みで「けんこんいってき」と読みます。
「乾坤一擲」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「乾坤一擲」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
乾坤一擲の意味
「乾坤一擲」には次の意味があります。
・運命をかけて大勝負をすること。(出典:デジタル大辞泉)
「乾」は「天」、「坤」は「地」、「一擲」は「サイコロを一回だけ投げること」を意味します。
「乾坤一擲」は、天が出るか地が出るか、意を決してサイコロを振るように大勝負をすること、を意味する四字熟語です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・信長とその勢力は乾坤一擲の大勝負を覚悟した。(出典:池宮彰一郎『本能寺(上)』)
・活路を求めたのは秀吉の乾坤一擲の賭であつた。(出典:唐木順三『千利休』)
・もしかすると乾坤一擲の想いを込めた言葉なのかもしれない。(出典:内田康夫『浅見光彦殺人事件』)
・角田さんというのは乾坤一擲の人ですからね。(出典:豊田穣『海軍軍令部』)
・競馬場というところは、男が生命をかけるとは言わないが、乾坤一擲、それぞれの器量にあわせて勝負をかける場所である。(出典:山口瞳『草競馬流浪記』)
類語
・大博打(おおばくち)
意味:規模の大きなばくち。転じて、危険性は大きいが、うまくいけば大きな成果を得られそうなことをすること。(出典:デジタル大辞泉)
・運否天賦(うんぷてんぷ)
意味:運のよしあしは天が決めるということ。運を天に任せること。(出典:デジタル大辞泉)
・運試し(うんだめし)
意味:賭け事などをして、運がよいか悪いかを試すこと。成功するかどうか思いきって挑戦してみること。(出典:デジタル大辞泉)
・一か八か(いちかばちか)
意味:結果がどうなるか予想のつかないことを、運を天にまかせて思いきってやってみること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・伸るか反るか(のるかそるか)
意味:成否は天にまかせ、思い切って物事を行うこと。(出典:デジタル大辞泉)