不慮
「不慮の事故」などのように使う「不慮」という言葉。
「不慮」は、音読みで「ふりょ」と読みます。
「不慮」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不慮」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
不慮の意味
「不慮」には次の意味があります。
・思いがけないこと。意外。不意。(出典:デジタル大辞泉)
「不慮」とはつまり、「予測のつかない、思いもかけないこと」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・解決を予期すべきいろいろな問題や不慮の事件などは何ひとつなかった。
(出典:ホーソン/鈴木武雄訳『七破風の屋敷』)
・それにまた皆落ち着き払って、あらゆる不慮の出来事をも覚悟していた。
(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
・その兄は将来を属望されて江戸に行きながら、すぐに不慮の死をとげた。
(出典:山下洋輔『ドバラダ門』)
・師匠にはネギ先生と不慮の事とはいえ仮契約してしまった事を伝えた。
(出典:言乃葉『出席番号32番 衛宮』)
・その年の夏から秋へかけて、塾に取っては種々な不慮の出来事があった。
(出典:島崎藤村『岩石の間』)
類語
・不測(ふそく)
意味:予測できないこと。思いがけないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・意外(いがい)
意味:考えていたことと実際とが、くい違うこと。思いがけないこと。また、そのさま。思いのほか。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・案外(あんがい)
意味:思いがけないこと。予想と食い違うこと。意外。存外。慮外。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・意表(いひょう)
意味:全く考えていなかったこと。また、そのさま。意外。(出典:デジタル大辞泉)
・ゆくりなく
意味:思いがけなく。突然に。(出典:デジタル大辞泉)