一視同仁
「一視同仁な態度」などのように使う「一視同仁」という言葉。
「一視同仁」は、音読みで「いっしどうじん」と読みます。
「一視同仁」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一視同仁」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
一視同仁の意味
「一視同仁」には次の意味があります。
・ だれかれの差別なく、すべての人を平等に見て一様に愛すること。(出典:四字熟語を知る辞典)
「一視同仁」を分かりやすくいうと、「すべての人を差別せず、等しく愛すること」です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・支那の皇帝は、あらゆる種族を一視同仁に取扱ふべき責任をもつて居る。
(出典:桑原隲蔵『大師の入唐』)
・一視同仁の態度で、忌憚なく容赦なく押して行くべきはずのものであります。
(出典:夏目漱石『創作家の態度』)
・その愛は無限、しかもすべてに対して一視同仁である所の、正義の神である。
(出典:モーゼス・ウィリアム・ステイントン『霊訓』)
・それゆえ、主人は根本的に人を見る明が必要であると共に、真に一視同仁でなくてはならないのであります。
(出典:相馬愛蔵『私の小売商道』)
・もとより私は一視同仁なのですから、職長に対しても職場員に対しても、絶対に公平であり得ると信じています。
(出典:相馬愛蔵『私の小売商道』)
・縁故をたどって、彼を頼ってくる者に、彼は一視同仁だった。
(出典:吉川英治『新書太閤記』)
・一視同仁の気持ちは、ひそかな敬服とかわった。
(出典:高木彬光『わが一高時代の犯罪』)
・三、満州国の政治は民本主義に依り、民族は一視同仁差別なし。
(出典:豊田穣『松岡洋右――悲劇の外交官――(上)』)