一緒くた
「一緒くたに扱う」などのように使う「一緒くた」という言葉。
「一緒くた」は、音読みで「いっしょくた」と読みます。
「一緒くた」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一緒くた」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
一緒くたの意味
「一緒くた」には次の意味があります。
・雑多な物事が秩序なく一つになっていること。(出典:デジタル大辞泉)
一緒くたの「くた」は、ごみを意味する芥(あくた)や、「~くちゃ」の形が変化し物事が乱れているさまが由来となっているという説があります。
それらが「一緒」になっていることから、物事が秩序なくひとつに集められていることを一緒くたというようになったものと考えられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・世間がホモなどのエイズ患者といっしょくたにして見るのにおびえた。
(出典:松本清張『赤い氷河期』)
・汚れていないものも一緒くたになっている。
(出典:森瑤子『カサノバのためいき 世にも短い物語』)
・びっくりしたのと恥ずかしいのが一緒くたになって、夏代の身体の内側を駆けまわった。
(出典:鷺沢萠『海の鳥・空の魚』)
・生きた手本たちと若手とを一緒くたにしてはならない。
(出典:牧野茂『巨人軍かく勝てり V9達成の秘密』)
・男女生徒を一緒くたにしておいたら、なにが起きるかわからん。
(出典:松岡圭祐『千里眼の教室』)
類語
・ごちゃ混ぜ(ごちゃまぜ)
意味:いろいろな物が無秩序に入りまじっていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・一括り(ひとくくり)
意味:一つにまとめてくくること。また、そのもの。(出典:デジタル大辞泉)
・根こそぎ(ねこそぎ)
意味:根まですっかり抜き取ること。転じて、余さずすべてすること。(出典:デジタル大辞泉)
・ごった煮(ごったに)
意味:いろいろな材料を混ぜ入れて煮ること。また、そのもの。(出典:デジタル大辞泉)
・ごった返す(ごったがえす)
意味:ひどく混雑する。整わず雑然としている。(出典:デジタル大辞泉)