一家言
「一家言ある人」などのように使う「一家言」という言葉。
「一家言」は、音読みで「いっかげん」と読みます。
「一家言」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一家言」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
一家言の意味
「一家言」には次の意味があります。
・ その人独自の意見、主張。また、ひとかどの見識のある意見、論説。(出典:精選版 日本国語大辞典)
その人独特の意見や、きわだって優れた意見などを意味します。
「一家」は「認められた独自の存在」を意味する二字熟語です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・とにかく、女子大生というものについては一家言ある人が多いらしい。
(出典:糸井重里『糸井重里の萬流コピー塾』)
・どうやら彼女にも、ただの思い付きではない一家言があるようだ。
(出典:西尾維新『物語シリーズ 6 猫物語(黒))
・さうしてそれを書きました時は、一家言として、自分の一己の主張があつて書いたのであります。
(出典:内藤湖南『支那の書目に就いて』)
・つまり、父親がその娘のために道徳や宗教に関する自己の一家言を披瀝するのであった。
(出典:サド/澁澤龍彦訳『美徳の不幸』)
・彼の随筆は人間観、文明観について一家言をもっていたことを示している。
(出典:マゾッホ/小野武雄訳『毛皮を着たヴィーナス』)
類語
・持論(じろん)
意味:かねて主張している自分の説。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・提言(ていげん)
意味:意見などを出すこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・異論(いろん)
意味: 他と異なる意見。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・愚見(ぐけん)
意味:自分の見解、意見を、へりくだっていう語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・所感(しょかん)
意味:事に触れて心に感じた事柄。(出典:デジタル大辞泉)