一喜一憂
「結果に一喜一憂する」などのように使う「一喜一憂」という言葉。
「一喜一憂」は、音読みで「いっきいちゆう」と読みます。
「一喜一憂」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一喜一憂」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
一喜一憂の意味
「一喜一憂」には次の意味があります。
・喜びと心配とが交互に訪れること。状況の変化につれて喜んだり心配したりすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「喜」は「よろこぶこと」、「憂」は「心配すること」を意味します。
「一喜一憂」は「喜んだり心配したりして落ち着かないこと」を意味し、良い意味では使いません。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あの頃、小さなことにさえ一喜一憂していた法子は、もうどこにもいなかった。
(出典:乃南アサ『暗鬼』)
・一喜一憂したこういう当時の苦労も今では楽しい想い出になっている。
(出典:五味康祐『五味康祐オーディオ遍歴』)
・子供たちから大人まで、このころの日本人は時代の状況に一喜一憂をくりかえした。
(出典:中村彰彦『侍たちの海 小説 伊東祐亨』)
・けれど、二十歳の俺も七十歳の俺も、ジャイアンツの勝ち負けに一喜一憂している。
(出典:歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』)
・百倍の競争率に一喜一憂の声が飛び交う。
(出典:池上永一『テンペスト1 若夏の巻』)
類語
・哀歓(あいかん)
意味:悲しみと喜び。哀楽。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・浮き沈み(うきしずみ)
意味:よくなったり悪くなったりすること。栄えたり衰えたりすること。(出典:デジタル大辞泉)
・悲喜交交(ひきこもごも)
意味:悲しいこととうれしいことを、代わる代わる味わうこと。(出典:デジタル大辞泉)
・動揺(どうよう)
意味:気持ちが落ち着かず不安な状態になること。平静さを失うこと。(出典:大辞林 第三版)
・情動(じょうどう)
意味:恐怖・驚き・怒り・悲しみ・喜びなどの感情で、急激で一時的なもの。(出典:デジタル大辞泉)