プラシーボ効果
「意外なプラシーボ効果が出た」などのように使う「プラシーボ効果」という言葉。
「プラシーボ効果」は、ラテン語で「placebo」と書き、プラセボ効果とも言います。
「プラシーボ効果」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「プラシーボ効果」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
プラシーボ効果の意味
「プラシーボ効果」には次の意味があります。
・薬理作用に基づかない薬物の治癒効果、つまり投薬の形式に伴う心理効果(暗示作用)。(出典:日本大百科全書)
本当は効き目のない薬を「この薬は効果があります」と嘘をついて患者に与えると、実際に症状が改善してしまう、薬に対する心理的な現象を言います。薬学試験などの現場でよく行われる実験で起きる現象の一つです。専門家は「プラセボ」と言うことも多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これに対し、プラセボで改善がみられたのは一二パーセントであった。
(出典:宮田親平『ハゲ、インポテンス、アルツハイマーの薬』)
・ボランティアに知らせないでプラセボを与えるのは非倫理的として禁止されてきた。
(出典:水上茂樹『栄養学小史』)
・プラシーボ現象は面白いが、実際にテストをされる身になると、いやだろうな。
(出典:星新一『できそこない博物館』)
・なんか見えちゃった人はおそらくプラシーボ効果かと。
(出典:鎌池和馬『とある魔術の禁書目録 第2巻』)
・火憐の受けた被害はプラシーボ効果や瞬間催眠で十分に説明のつくものだし、今この時点で、忍のことまで話すのは厄介過ぎる。
(出典:西尾維新『物語シリーズ 4 偽物語(上)』)
類語
・二重盲検法(にじゅうもうけんほう)
意味:暗示作用など心理的影響を避けて薬効を正しく評価するために、患者および医師の双方に治験用薬と偽薬(プラシーボ)の区別を知らせず、第三者である判定者だけがその区別を知っている薬効の検定法。(出典:日本大百科全書)
・思い込み(おもいこみ)
意味:深く信じこむこと。また、固く心に決めること。(出典:デジタル大辞泉)
・盲信(もうしん)
意味: むやみやたらに信じ込むこと。わけもわからずに信じること。(出典:精選版 日本大百科全書)
・薬効評価(やっこうひょうか)
意味:既存の薬品との効果の比較、二重盲験法での効果発現率の有意性の評価実施、これらすべての試験が終了した時点での、薬としての総合的な評価。(出典:ブリタニカ国際大百科事典小項目事典)
・新薬(しんやく)
意味:新しく製造・発売また調合される薬。(出典:精選版 日本大百科全書)