サテン
「サテンのスカート」などのように使う「サテン」という言葉。
英語では「satin」と表記します。
「サテン」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「サテン」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
サテンの意味
「サテン」には次の意味があります。
・日本の朱子(しゅす)織にあたり、織物三原組織の一つ、あるいはその名称。経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の組織点を1点の間隔に配置した経糸または緯糸の浮きが多い組織。経糸の浮きが多いものを経朱子satin、緯糸の浮きが多いものを緯朱子sateenといい、5枚朱子、8枚朱子、12枚朱子などがある。組織点が連続することなく平均して分布しているため、滑らかで光沢のある織物であるが、摩擦に弱いのが欠点である。綿、絹、化合繊でつくられ、洋傘地、カーテン、婦人服地などに使われる。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
一般的に朱子織(しゅすおり)の洋服地をサテンと言います。
光沢があり、なめらかな質感が特徴的です。
本来は絹ですが、最近は綿、毛、化繊、合繊でも作られます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・白いサテンの服を着て、部屋のいちばん奥に近い場所に置かれた椅子に腰をおろしている。
(出典:エディングス『エレニア記5 聖都への旅路』)
・しかも、シンプルな黒のサテンのドレスを選ぶまでにかなり迷っている。
(出典:シムノン/長島良三訳『メグレと宝石泥棒』)
・彼女のサテンの衣裳の精巧さが、彼女が高貴人であることを物語っていた。
(出典:ウルフ/岡部宏之訳『新しい太陽の書1』)
・もう一つは黒と白の格子じまのサテンで、冬に安売りでみつけたものだった。
(出典:モンゴメリ/神山妙子訳『赤毛のアン』)
・セミダブルのベッドには、サテンの青紫色のカバーがきちんとかけてあった。
(出典:勝目梓『抱け、そして撃て』)
類語
・ポプリン
意味:一般に約40番手ぐらいの単糸を使い、やや緯畝のある平織に織った織物。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・ジャガード織(ジャガードおり)
意味:ジャカールの創始したジャカード機を付属させた織機で織られる紋織物を総称していう。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・フラノ
意味:もとフランネルの一種であるが、それより少し厚地の洋服地に使うものをフラノとよんでいる。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・ベルベット
意味:織物の一つ。元来は絹の経を毛羽毛にしたもの。現在では人造繊維糸や綿糸なども使う。ビロード。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・モケット
意味:経パイル織物(添毛織物)の一種で、織物表面に立毛を有する高級な椅子生地や、車両の座席用の生地。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))