ケレン味
「ケレン味のない文章」などのように使う「ケレン味」という言葉。
「ケレン味」は、漢字で「外連味」と書きます。
「ケレン味」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ケレン味」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
ケレン味の意味
「ケレン味」には次の意味があります。
・俗受けすることをねらったやり方。はったりやごまかし。また、その程度。(出典:精選版 日本国語大辞典)
はったりを利かせたり、ごまかしたりすることを意味します。
漢字では「外連味」と書き、「外連」だけでも「はったり」や「ごまかし」を意味する二字熟語になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・とっさに口をついてでてきたというわりには言葉にケレン味がありすぎる。
(出典:里中哲彦『鬼平犯科帳の真髄』)
・ケレン味のまったくない、力の限りを出しきった爽快さ。
(出典:吉田秀和『世界の指揮者』)
・デヴィッド・ボウイばりのケレン味でもって歌ったものである。
(出典:大槻ケンヂ『グミ・チョコレート・パイン パイン編』)
・冷やしトマトはなんのケレン味もなく丸ごと一個、包丁の冴えもあざやかに白い皿のまん中に置かれている。
(出典:東海林さだお『東京ブチブチ日記』)
・ファンタジーという大羊をケレン味なく、大胆にさばいてしまえるのは、まず、上橋さんかな。
(出典:上橋菜穂子『狐笛のかなた』)
・こういう話には、少しケレン味というか、いや味なところが感じられないでもない。
(出典:阿川弘之『山本五十六』)
・ハッサンのテニスは、ラファエル・サラザールのようにロブを上げたり、ドロップ・ボールを放ったりするケレン味の多いテニスではない。
(出典:深田祐介『暗闇商人(上)』)
・ケレン味あふれる仮説もすべて含めて、千里眼である岬美由紀の能力にしてしまおう、という意図のもとに世界観を構築しました。
(出典:松岡圭祐『千里眼 The Start』)