ゆとり
「時間にゆとりをもつ」などのように使う「ゆとり」という言葉。
「ゆとり」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ゆとり」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
ゆとりの意味
「ゆとり」には次の意味があります。
・物事に余裕のあること。窮屈でないこと。精神的なことについてもいう。余裕。くつろぎ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「ゆとり」をわかりやすくいうと、物事やメンタル面などに「余裕」があるということをあらわす言葉になります。
何かにたいしてギリギリだったり限度いっぱいだったりしないということです。
ゆったりと落ち着いているという意味でつかわれることもあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・入口も広く明るく、充分ゆとりがあって、病院臭いところは少しもない。
(出典:井上靖『崖(上)』)
・混雑の中を行くために、幾分か時間のゆとりを見て置かねばなりません。
(出典:小金井喜美子『鴎外の思い出』)
・ゆとりがあったとしても、わたしは芝居に金を出すつもりはないがね。
(出典:皆川博子『恋紅』)
・この原子野に住む人も、ようやく花を賞でるゆとりをもってきたようだ。
(出典:永井隆『この子を残して』)
・人間の衣類には手と足との岐れのほかにゆとりのいるものだと思います。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)
類語
・余裕(よゆう)
意味:余りがあってゆたかであること。ありあまること。また、ゆったりとしていること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・余剰(よじょう)
意味:必要分を除いた残り。剰余。余り。(出典:デジタル大辞泉)
・余地(よち)
意味:余っている部分。ゆとり。余裕。また、物事を考えたり行なったりする機会。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・空間(くうかん)
意味:物体が存在しないで空いている所。また、あらゆる方向への広がり。(出典:デジタル大辞泉)
・スペース(space)
意味:空間。場所。(出典:デジタル大辞泉)