もってのほか
「もってのほかな振る舞い」などのように使う「もってのほか」という言葉。
「もってのほか」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「もってのほか」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
もってのほかの意味
「もってのほか」には次の意味があります。
・とんでもないこと。けしからぬこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「もってのほか」は漢字で「以ての外」と表記することもあります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・逃げた仲間の情報も得ずして首をはねるなどもってのほかだというのだ。
(出典:里中哲彦『鬼平犯科帳の真髄』)
・いよいよ出でていよいよ妙、一高生としてはもってのほかの場所である。
(出典:高木彬光『わが一高時代の犯罪』)
・人殺しのような殺伐なことに頭を使うのはもってのほかだというんです。
(出典:鮎川哲也『戌神はなにを見たか』)
・いまさら彼らの命を奪おうとするなど、もってのほかでございましょう。
(出典:施耐庵/駒田信二訳『水滸伝(六)』)
・自分を出し抜いて、二人同車して都を巡るなどとはもってのほかである。
(出典:中島敦『李陵・山月記』)
類語
・とんでもない
意味:とほうもない。思いもかけない。意外である。もってのほかである。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・途方もない(とほうもない)
意味:道理に合わない。とんでもない。途方途轍もない。(出典:デジタル大辞泉)
・邪道(じゃどう)
意味:正当でない方法。本筋から外れたやり方。また、よこしまな道。(出典:デジタル大辞泉)
・不届き(ふとどき)
意味:配慮・注意の足りないこと。不行き届き。(出典:デジタル大辞泉)
・法外(ほうがい)
意味:普通に考えられる程度をはるかに越えていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)