へのかっぱ
「多少の怪我なんてへのかっぱだ」などのように使う「へのかっぱ」という言葉。
「へのかっぱ」は漢字で「屁の河童」と書きます。
「へのかっぱ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「へのかっぱ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
へのかっぱの意味
「へのかっぱ」には次の意味があります。
・なんとも思わないこと。するのがたやすいこと。(出典:デジタル大辞泉)
「屁の河童」はもともと「河童の屁」であり、「たわいもないこと」を意味する「木っ端の火(こっぱのひ)」が訛ったものとされています。
江戸時代に「河童の屁」を反転させ「屁の河童」なりました。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あのときはちょっとだけパンツを濡らしていたが、もう十六歳なので屁の河童だ!
(出典:喬林知『今日からマ王 第5巻 外伝 「閣下とマのつく土佐日記!?」』)
・これだけのお金があったら、このさきどないなことが起ころうと屁の河童や。
(出典:天藤真『大誘拐』)
・実をいうと三洋丸ぐらいの機械を持っていれば、速力を五節増すくらいの事は屁の河童なんだ。
(出典:夢野久作『焦点を合せる』)
・よし、こうなれば、ホームズのふっかけてきた条件なんぞ屁の河童だ。
(出典:ルブラン/野内良三訳『ルパン対ホームズ』)
・彼にとっていっさいが屁の河童だということを示すために、にんじんは、外へ出ると口笛を吹く。
(出典:ルナール・ジュール『にんじん』)
類語
・簡単(かんたん)
意味:物事が大ざっぱで単純なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・平気(へいき)
意味:心に動揺がないこと。落ち着いていること。また、そのさま。平静。(出典:デジタル大辞泉)
・平静(へいせい)
意味:態度・気持ちが落ち着いていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・しゃあしゃあ
意味:厚かましくて、恥を恥とも思わないで平気でいるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・容易い(たやすい)
意味:わけなくできるさま。容易である。やさしい。(出典:デジタル大辞泉)