たおやか
「たおやかな女性」などのように使う「たおやか」という言葉。
「たおやか」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「たおやか」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
たおやかの意味
「たおやか」には次の二つの意味があります。
1 姿・形がほっそりとして動きがしなやかなさま。
2 態度や性質がしとやかで上品なさま。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
たおやかの意味①「姿・形がほっそりとして動きがしなやかなさま。」
「たおやか」の一つ目の意味は「姿・形がほっそりとして動きがしなやかなさま。」です。
わかりやすく言うと「ほそく柔軟で、弾力に富んだようす」という意味になります。
例えば植物の「柳」などが「たおやか」と言えます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ましてや、いまこれを着ているのはたおやかな女身であった。
(出典:山田風太郎『姦の忍法帖』)
・一年で枯れる、たおやかな草こそこの庭にはふさわしいというのに。
(出典:神林長平『七胴落とし』)
・そう言って、霧香は樹に近づいて、たおやかな手で樹皮に触れた。
(出典:友野詳『妖魔夜行 闇より帰りきて』)
・なにもないはずの空間に、絹のたおやかな寝巻きが現れてふわりと風になびく。
(出典:桜庭一樹『GOSICK 第6巻』)
・鉄格子を握りしめてたたずんでいるのは、たおやかな体つきの女だった。
(出典:R・E・ハワード『征服王コナン』)
類語
・華奢(かしゃ)
意味:姿かたちがほっそりして、上品に感じられるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・繊細(せんさい)
意味:ほそく小さいこと。ほっそりとして優美なこと。(出典:デジタル大辞泉)
・しなやか
意味:姿態などがなよなよして上品なさま。(出典:デジタル大辞泉)
・なよやか
意味:しなやかでやわらかなさま。(出典:大辞林 第三版)
たおやかの意味②「態度や性質がしとやかで上品なさま。」
「たおやか」の二つ目の意味は「態度や性質がしとやかで上品なさま。」です。
わかりやすく言うと「静かで品があること」という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・たおやかな微笑は生徒会長の横にいる状態のままだ。
(出典:谷川流『涼宮ハルヒの驚愕(前)』)
・電話の相手は聞きなれないたおやかな声だった。
(出典:和田はつ子『薬師』)
・突如として、その眼前に現われいでしは、うるわしき男子のたおやかさ。
(出典:佐藤正彰訳『千一夜物語 01』)
・母の明代とは似ても似つかないたおやかな女で、それは浩子を安心させた。
(出典:林真理子『最終便に間に合えば』)
類語
・清淑(せいしゅく)
意味:清純でしとやかなこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・典麗(てんれい)
意味:きちんと整っていて美しいこと。(出典:デジタル大辞泉)
・奥床しい(おくゆかしい)
意味:上品でつつしみ深く、心がひかれる。(出典:大辞林 第三版)
・淑やか(しとやか)
意味:性質や動作がもの静かで上品であるさま。(出典:デジタル大辞泉)