ごった煮
「肉と野菜のごった煮」などのように使う「ごった煮」という言葉。
「ごった煮」は、訓読みで「ごったに」と読みます。
「ごった煮」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ごった煮」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
ごった煮の意味
「ごった煮」には次の意味があります。
・いろいろな材料を混ぜ入れて煮ること。また、そのもの。(出典:デジタル大辞泉)
様々なものがごちゃごちゃと混ざり合っている様子を比喩的に表現することも多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・どこもかしこも、二輪馬車四輪馬車の洪水で、車と馬とのごった煮である。
(出典:ウェルズ/宇野利泰訳『宇宙戦争』)
・牛馬も大道を悠々と行き、まさにごった煮といった場面が展開された。
(出典:酒見賢一『後宮小説』)
・皿の中には二、三日前の食卓に出たものをみんな入れたごった煮料理オーラ・ポドリーダが盛ってあった。
(出典:ストウ/山屋三郎,大久保博訳『アンクル・トムズ・ケビン(上)』)
・言葉が伝え得るものは、私の心を蝕んだ恐れと当惑のごった煮のほんの一部でしかない。
(出典:ラヴクラフト・ハワード・フィリップス『時間からの影』)
・ごちゃごちゃ入り混るごった煮の匂いが、村善の心を陶酔させる。
(出典:もりたなるお『金星 相撲小説集』)
類語
・蕪雑(ぶざつ)
意味:物事が雑然としていて整っていないこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・蜂の巣をつついたよう(はちのすをつついたよう)
意味:大騒ぎとなって収拾がつかないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・百鬼夜行(ひゃっきやこう)
意味:いろいろの化け物が夜中に列をなして出歩くこと。(出典:デジタル大辞泉)
・繚乱(りょうらん)
意味:入り乱れること。花などが咲きみだれ、散りみだれること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・猥雑(わいざつ)
意味:ごたごたと入り乱れていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)